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2026年9月21日
手術の翌朝、鏡を見て驚かれる方がいます。片側だけ頬が腫れている。反対側は変わらないのに、こちらだけ膨らんでいる。
「失敗したのではないか」と不安になるお気持ちはよく分かります。ただ、腫れに左右差が出ること自体は、珍しいことではありません。
この記事では、なぜ差が出るのか、どこからが受診の目安なのかを整理します。南予や高知からお越しの方は、すぐに来院しづらい距離のぶん、判断の材料を持っておいていただきたいと思います。

まず前提として、インプラント手術のあとに腫れが出ること自体は異常ではありません。体が傷を治すために、その場所へ血液と免疫の細胞を集めている状態です。血管が広がり、水分が組織にしみ出すことで膨らみます。
つまり腫れないほうが良いとは限らないということです。まったく反応がない場合は、逆に血の巡りが乏しい可能性もあります。
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 触れた範囲が違う | 骨を増やす処置を片側だけ併用した場合、そちらが大きく腫れます |
| 寝る向きの影響 | 下になっていた側に水分が集まります。朝いちばんに差が目立つのはこのためです |
| もともとの左右差 | 顔の骨格や脂肪のつき方には元から差があり、腫れると際立ちます |
| 噛む癖 | 普段よく使う側の筋肉は発達しており、腫れの見え方が変わります |
とくに1つ目は見落とされがちです。インプラントは埋める位置ごとに骨の条件が違うためです。左右で同じ本数を入れても、骨の状態が違えば手術の中身は違います。片側に骨を足す処置が入っていれば、腫れ方も変わって当然です。

腫れを完全に抑えることはできませんが、悪化させない方法はあります。
冷やしすぎないことが第一です。手術当日は冷たいタオルを軽く当てる程度にとどめ、氷を直接押し当てるのは避けてください。冷やしすぎると血の巡りが落ち、かえって治りが遅くなります。翌日以降は冷やす必要はありません。
また血の巡りを強める行動を控えることです。入浴で長く温まる、運動する、飲酒する。いずれも腫れを大きくします。当日はシャワー程度にしてください。
傷口を舌や指で触るのも避けてください。確認したくなりますが、触れるたびに治りが振り出しに戻ります。
一方で、様子を見るべきでない変化もあります。次のいずれかがあれば、遠方であってもまずお電話ください。
腫れがいったん引いたあとに、また大きくなってきた場合。痛みが日を追うごとに強くなる場合。熱が続く、膿のような味や臭いがする、口が開けにくくなってきた場合。
通常の腫れは、ピークを過ぎれば少しずつ引いていきます。方向が逆になったときが目安とお考えください。

皮下に出た血液が広がったもので、しばらくすると黄色くなって消えていきます。重力で下がるため、頬から首のほうへ移動して見えることもあります。痛みや発熱を伴わなければ、経過を見ていただいて構いません。
内容によります。デスクワークであれば差し支えない方が多い一方、力を使う仕事や人前に出るお仕事では調整が必要かもしれません。手術の日程を決める際にご相談ください。予定を先にお聞きできれば、そこから逆算して組めます。
痛くなってから飲むより、麻酔が切れる前に飲み始めるほうが効きます。お渡しした指示に従ってください。効きが足りないと感じた場合は、自己判断で量を増やさずにご連絡ください。
まずお電話ください。状態を伺ったうえで、来ていただくべきか、様子を見てよいかをお伝えします。写真を送っていただく方法もあります。距離を理由に我慢されるほうが心配です。
手術から日が浅く、腫れが増している最中であれば、まだ経過の範囲です。冷やしすぎず、温めすぎず、触らないことに徹してください。
ピークを越えて引き始めているなら、順調です。左右差が残っていても、時間とともに目立たなくなります。
引きかけていたものが再び腫れてきた、あるいは痛みが増しているなら、それは経過ではありません。その段階でご連絡ください。
この記事の監修者
鎌倉 聡
愛媛インプラントクリニック かまくら歯科 院長/歯科医師
日本口腔インプラント学会 専門医、ICOI国際インプラント学会 専門医・指導医、日本歯周病学会 歯周病専門医
最終監修日:2026年9月10日
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